院長 田中です。
入れ歯や矯正の装置を使用していると、
唾液の中のカルシウム成分が固着して、
歯石のような硬いものがこびりついてしまうことがあります。
人体に害を及ぼすようなものではないですが、
ついていると、さらに汚れがつきやすくなったり、
見た目にもあまり良くありません。
歯科医院では、業務用の専用の洗浄剤があるのですが、
ご家庭でもこの歯石のような汚れを落とすことができます。
入れ歯には“入れ歯爽快”、矯正の装置には“矯正クリーン”
という洗浄剤があります。
右の写真は矯正装置ですが、
きれいに使っていただいているのですが、
裏を見ると、
きっと形が複雑なので、お手入れがしにくいのだと思われるのですが、
白っぽい色や黄色っぽい色の歯石のようなものがついています。
この歯石汚れは、歯ブラシでは落とすことができません。
何か硬いものでゴリゴリやれば削れてとれるのですが、
入れ歯や装置の樹脂もキズつけてしまいます。
キズがつくと、また汚れも付きやすくなります。
そこで、この洗浄剤ですが、
粉末を水かぬるま湯に溶かして浸けておくと、
かなりきれいに歯石汚れが溶かされてきれいになります。
右の写真は洗浄後の装置です。
成分は、カルボン酸、クエン酸、リンゴ酸、スルファミン酸などの酸です。
電気ポットの白い水垢を取り除く洗浄剤の成分によく似ています。
原理としては、両方とも固着したカルシウム成分を
酸の力で溶かしてしまうものなので、
似たようなものだと思います。
歯石汚れのつき方は個人差があります。
汚れが付きやすい方は、日常のお手入れの一つとして
ご使用を検討されてはいかがでしょうか?