乳歯の癒合歯(ゆごうし)
院長 田中です。
右写真は1歳8ヶ月のわが子の下の歯の状態です。
成長に伴い、歯もかなり生えそろってきました。
今の時期では、上下とも8本ずつ生えているのが標準です。
写真に見えている奥の大きな歯の一つ手前が犬歯で、左右の犬歯の間に4本の前歯があるのが標準なのですが、わが子は左右の犬歯の間に3本しかありません。
したがって、下の歯は現在7本しか生えてないことになります。
分かりにくいかもしれませんが、向かって右側の犬歯の手前の歯は他よりも少し大きいです。
おそらく、本来2本あるべき歯が、1本にくっついて生えてきている状態ではないかと思います。
(向かって左側の犬歯の手前の歯も標準より少し大きいのも、少し気になるところですが、、、)
そのように本来2本別々で生えるべきところが、くっついて1本として生えてきている歯のことを“癒合歯(ゆごうし)”と言います。
乳歯の下の前歯では珍しいものではありません。
上の前歯でも見られることがあります。
後に生え変わる永久歯がどのようになっているかはまだ分かりませんが、このようなケースでは、永久歯は問題なく2本に別れて生えてくることが多いようです。
ただし、生えかわるときに乳歯と永久歯の数や幅が合わないので、自然な生えかわりがうまくいかないことがあります。
生えかわりのタイミングで乳歯を抜いてあげないといけないかもしれません。
生えかわる永久歯も2本がくっついて癒合歯になる場合や、永久歯が1本しかないこともあります。
そのような場合は、上の歯と歯の本数のアンバランスが生じるので、歯並びやかみ合わせに問題が生じることがあるのですが、今のところはそこまでは心配することではないかと思います。
まずはとりあえず、健康に育ってくれることが第一かと思っています。